ICOM IC-905のご紹介

IC-905の概要

ICOM IC-905は、VHFからSHF帯に至る広帯域をカバーする、革新的なアマチュア無線機です。144MHz、430MHz、1200MHz、2400MHz、5600MHzといったマルチバンドに対応しており、オプションユニットを追加することで10GHz帯にも拡張可能です。

本機の最大の特長は、リモートRFユニット方式の採用にあります。RFユニットをアンテナ付近の屋外に設置することで、超高周波帯で課題となるケーブルロスを大幅に軽減。制御部(コントロールユニット)は屋内で快適に操作できる構成となっており、SHF運用のハードルを一気に下げています。

また、D-STAR対応(音声・データ)や、GNSS(GPS)による高精度クロック同期にも対応。さらに、USB・LAN接続により、リモート操作やデジタルモードの活用も可能です。映像送信(ATV)やEME(月面反射通信)といった高度な運用にも対応できる設計は、まさに次世代のアマチュア無線機と呼ぶにふさわしい存在です。

IC-905は、これまでにないマイクロウェーブの世界を、より身近に、より確実に届けてくれる革新の一台です。

こんな方におすすめです

  • SHF帯の運用を始めたいが、従来のトランスバータ―等を用いた設備構築に不安があった方
  • EMEやATV、D-STAR DD(データ通信)などの先進通信モードに挑戦したい方
  • 屋外運用や遠隔地シャックを構築したいフィールドオペレーター
  • 技術実験局やアマチュア無線クラブでの先進的プロジェクトに携わる方

IC-905ではじめる SHF帯 Guide book

IC-905ではじめよう SHF帯Guide book」より

<全8ページの小冊子>アイコム、「IC-905ではじめよう SHF帯Guide book」をPDFで公開 (hamlife.jp)

IC-905ではじめよう SHF帯Guide book (ICOM)

参考文献とご注意

7N4SJXさん「アイコム 144MHz~10GHzオールモードトランシーバー “IC-905XG”」CQ ham radio, 2024年3月号, pp.40-43

JA1OGZさん「入門にお勧めの5.6GHz帯 2024年はマイクロウェーブを始めませんか」CQ ham radio, 2024年1月号, pp.76-81

「メーリングリストへの入会は必須 …マイクロ波は相手局が必要…ぜひ、皆さまもお近くの地域のメーリングリストやTMCへの登録をお願いします.」

IC-905を導入しても マイクロ波帯に何も聞こえず辞めてしまったり仕舞ってしまう方がおられるとのことです。十分情報収集し楽しみ方1を工夫しましょう。

IC-905の純正外のトランスバータ(24GHzなど)を装着する場合、10MHz同期信号出力をオンにして使用してください(オフで-50dBmぐらいの信号は出ていますが使えない)。

メニュー→SET→外部端子基準周波数出力 オートをONに変更

アンテナの例

1.2GHz ループ八木 (コスモウェーブ) エレ数が少ないのは移動用

2.4GHz カバー付き八木 (コスモウェーブ、アンテナテクノロジー)

2.4GHz 中古ループ八木 (マキ電機、ヤフオク等)

2.4GHz メッシュパラボラ (Amazon)

5GHz メッシュパラボラ (Amazon)

10GHz パラボラ (コスモウェーブ)

実験用のアンテナの例

これらのアンテナはパラボラの放射器としても使えます

5GHzホーン 10GHz ホーン いわゆるおちょこ (コスモウェーブ)

基板 ヴィヴァルディ アンテナ (Amazon)

基板 ヴィヴァルディ アンテナ (BOOTH)

基板 ログペリア ンテナ (Amazon)

自作アンテナの例

100均メガホンとアルミテープ内張によるホーンアンテナ (JS1GROさん)

塩ビ管異径ジョイントと金網内張によるホーンアンテナ (JH1IFZさん)

ボール紙とアルミ箔による電磁ホーン (JN1NAAさん)

マイクロ波で使えるケーブルの例

SMAコネクタ付きセミフレキ (コスモウェーブ、アンテナテクノロジー、CQオーム、マイクロ波フリマ)

SMAコネクタ付き中古セミリジットケーブル (コスモウェーブ、マイクロ波フリマ、ヤフオク)

  1. メーリングリストに加入、ハムフェアなどでマイクロ波関係のブースに寄る、近隣の方とコンタクトし交信、近隣のロールコールに参加、マイクロ波帯を含むコンテストワッチや参加、ビーコンや山移動の方をキャッチなど。 ↩︎